犬や猫のペットの癌(がん、ガン)のためのサプリメント③

冬虫夏草(とうちゅうかそう、英名:Cordyceps)

冬虫夏草は、中国やチベットで伝統的に使われてきた漢方薬の一つで、がん治療や健康促進の補助として注目されています。

冬虫夏草は、特に免疫調整作用や抗腫瘍作用を持つとされ、多くの研究が行われています。

 冬虫夏草の主要成分と作用 コルジセピン(Cordycepin) 冬虫夏草の代表的な活性成分で、がん細胞の増殖を抑制し、アポトーシス(プログラム細胞死)を誘導する作用があります。 特に血管新生(がん細胞への血液供給)の抑制に関連しています。 多糖類(Polysaccharides) 免疫調整作用を持つ成分で、免疫細胞(NK細胞やマクロファージ)の活性を高め、がん細胞への攻撃を促進します。 ステロール類 抗炎症作用やホルモン調整作用があり、がん患者の体力維持や治療補助に役立つ可能性があります。

冬虫夏草とがんに関する研究

1. 抗腫瘍作用 冬虫夏草は、がん細胞の増殖を抑え、アポトーシスを誘導することが多くの研究で示されています。

研究例: 乳がん: 冬虫夏草抽出物が乳がん細胞の増殖を抑制し、がん細胞の分裂を阻害することが確認されています。 肺がん: コルジセピンが肺がん細胞の血管新生を抑え、腫瘍の成長を遅らせる可能性が報告されています。

2. 免疫調整作用 冬虫夏草は、免疫細胞の活性を高めることで、がん細胞への自然免疫反応を強化します。

研究例: 抗がん剤治療を受けている患者に冬虫夏草を併用すると、免疫機能の低下を防ぎ、副作用を軽減する可能性が報告されています。

3. 副作用の軽減 冬虫夏草は抗がん剤や放射線治療の副作用(吐き気、倦怠感、免疫低下など)を緩和する効果が期待されています。

例: 一部の臨床試験では、抗がん剤治療中の患者において食欲不振や体力低下を改善したとの報告があります。

4. 抗炎症作用 冬虫夏草には炎症を抑える作用があり、がんの進行を抑制することに寄与する可能性があります。

臨床試験と適用例 臨床試験: 中国や韓国、日本では、冬虫夏草をがん治療の補助として使用した臨床試験が行われています。 肺がんや胃がんの患者において、冬虫夏草を併用することで治療成績が向上する可能性が示唆されています。

適用例: 冬虫夏草は、肺がん、肝がん、胃がん、大腸がんなどの患者に補助療法として使用されています。 がん治療中のQOL向上(生活の質改善)を目的とした利用が多いです。 冬虫夏草の安全性と注意点 安全性: 一般的には安全性が高いとされていますが、個体差によりアレルギー反応や胃腸障害が生じる場合があります。

相互作用: 冬虫夏草は免疫調整作用があるため、免疫抑制薬を服用している場合や、特定の抗がん剤との併用で予期しない相互作用が生じる可能性があります。 品質のばらつき: 市場に出回っている冬虫夏草製品には、品質や有効成分の含有量に大きなばらつきがあるため、信頼できる製品を選ぶことが重要です。

獣医師への相談: がん治療中に冬虫夏草を使用する場合は、必ず獣医師に相談し、治療計画に基づいて利用してください。

まとめ 冬虫夏草は、抗腫瘍作用、免疫調整作用、抗炎症作用など、多様な機能を持つことが示唆され、がん治療の補助療法として注目されています。ただし、エビデンスはまだ初期段階のものが多く、使用には注意が必要です。品質管理された製品を選び、医療専門家と連携しながら活用することをおすすめします。

*注意:日本で売られているサプリメントは、培養の冬虫夏草がほとんどです。培養の基材としてお米などを含むため、アレルギーがある子には注意が必要です。