犬と猫のペットにおけるキノコサプリメント④

ライオンズマネ(Lion’s mane)

Lion’s Mane(ヤマブシタケ、学名:Hericium erinaceus)は、神経保護作用や免疫調節作用、抗がん作用など、多岐にわたる健康効果が期待されるキノコです。

1.神経保護作用と認知機能への影響
ヤマブシダケに含まれるヘリセノンやエリナシンは、神経成長因子(NGF)の産生を促進し、神経細胞の成長や再生を支援することが示されています。これにより、アルツハイマー病や軽度認知障害(MCI)の予防・改善効果が期待されています。

日本で行われた二重盲検プラセボ対照試験では、MCI患者に対し、ヤマブシタケを1日3g、16週間摂取させたところ、認知機能テストのスコアが有意に改善されたと報告されています。

2.免疫調節作用
ヤマブシタケ由来の多糖体(HEP)は、マクロファージの貪食能やNK細胞の活性を高め、細胞性および液性免疫の両方を強化することが動物実験で確認されています。また、腸管免疫系においても、SIgAの分泌を促進し、MAPKやAKT経路を活性化することが示されています。

3.抗がん作用
ヤマブシタケ抽出物は、がん細胞のアポトーシス(細胞死)を誘導し、腫瘍の転移を抑制する作用が報告されています。マウスを用いた研究では、結腸がん細胞の肺への転移が66〜69%抑制されたとされています。この効果は、MMP-2やMMP-9などのマトリックスメタロプロテイナーゼの発現抑制や、ERK、JNK、p38 MAPK経路のリン酸化抑制によるものと考えられています。

Update 2025

Pet Summits 2025で、Dr. Robert Silverによると、消化器サポート、神経サポート、鎮静、認知症、老人性痴呆、マイクロバイオームのサポート、抗腫瘍、消化器、神経系、肝臓保護などが報告されています。