犬や猫のペットの癌(がん、ガン)のためのサプリメント④

主要な漢方薬とがんに関連する研究

1. 補中益気湯
概要: 気力や免疫力を補う作用があるとされる漢方薬で、疲労回復や免疫機能の改善が期待されています。
研究結果:
補中益気湯は、がん治療による倦怠感や免疫力低下を改善する可能性が報告されています。
抗がん剤治療中の免疫細胞(NK細胞やT細胞)の活性化を促進することが示されています。

2. 十全大補湯(Juzen-taiho-to)
概要: 血液循環の改善や免疫力向上を目的とした処方で、虚弱体質の改善に用いられます。
研究結果:
日本や中国での研究において、抗がん剤治療中の副作用(食欲不振、倦怠感)を軽減する効果が示唆されています。
マウスモデルでは、がん細胞の成長を抑制し、免疫系の活性化に寄与する可能性があることが報告されています。

3. 小柴胡湯(Sho-saiko-to)
概要: 肝機能の改善や免疫調整作用があるとされ、慢性肝疾患やがん患者の補助療法として使用されます。
研究結果:
肝がんや肝硬変患者において、小柴胡湯が肝機能を改善し、治療効果を高める可能性が示されています。
ただし、小柴胡湯とインターフェロンの併用により、重篤な肺炎を引き起こすリスクがあるため注意が必要です。

4. 桂枝茯苓丸(Keishi-bukuryo-gan)
概要: 血液循環の改善やホルモンバランスの調整を目的に用いられます。
研究結果:
乳がん患者におけるホルモン療法の副作用(更年期障害のような症状)の緩和効果が期待されています。
血流改善作用を通じてがん細胞の増殖を抑える可能性があるとされています。

5. 半夏瀉心湯(Hange-shashin-to)
概要: 胃腸障害や消化不良、吐き気を改善する目的で使われます。
研究結果:
抗がん剤治療による吐き気や下痢の症状を軽減する効果が報告されています。
化学療法の副作用を減少させ、患者のQOLを向上させる可能性が示されています。

6. 六君子湯(Rikkunshi-to)
概要: 消化機能を整え、食欲不振や疲労感を改善するとされる処方。
研究結果:
消化器がん患者における食欲不振や体重減少の改善に役立つとの報告があります。
消化器系の副作用を軽減し、抗がん剤治療の耐容性を向上させる可能性が示唆されています。

漢方薬の作用機序と注目ポイント
①免疫調整作用
 漢方薬の多くは免疫系を活性化させる成分を含み、がん治療中の免疫力低下を補う目的で使用されています。
NK細胞やマクロファージの活性化を促進する効果が報告されています。

②炎症の抑制
 がん細胞は慢性的な炎症を利用して成長するため、漢方薬の抗炎症作用ががんの進行を抑制する可能性があります。

③抗酸化作用
 漢方薬の中には抗酸化作用がある成分を含むものがあり、細胞を酸化ストレスから守る効果が期待されています。

注意点
薬剤の相互作用: 漢方薬は抗がん剤や他の治療薬と相互作用する可能性があります。

一部の漢方薬は肝臓の酵素を活性化または抑制するため、薬物動態に影響を及ぼす可能性があります。

信頼性の確保: 漢方薬の品質はメーカーによって異なり、不純物が含まれる可能性があるため、信頼できる製品を選ぶ必要があります。

がん治療中に漢方薬を使用する場合は、担当医に相談し、安全性を確認することが重要です。