犬と猫に対するオゾン療法の適応症①
オゾン療法の「マドリッド宣言」第三版より
オゾン療法のエビデンス
オゾン治療が有効な疾患は、エビデンスに基づく医学(EBM)に従って3つのカテゴリーに分類される。エビデンスの質は、メタアナリシスおよび無作為化臨床試験(RCT)の系統的レビューを含む情報源の種類、統計的妥当性、臨床的関連性、最新性、査読の受理などの要因に基づいて評価されている。
推奨グレードとエビデンスレベル
オゾン療法におけるエビデンスの選定レベルは、米国予防医療専門委員会(U.S. Preventive Services Task Force)およびオックスフォード大学のエビデンスに基づく医学センターの分類を参考にしている。
レベルA:良好な科学的エビデンスがあり、オゾンの臨床的利益が潜在的リスクを大幅に上回ることを示唆する。これは、無作為化対照試験(RCT)の系統的レビュー、コホート研究の均一性を備えた系統的レビュー、または症例対照研究の均一性を備えた系統的レビューに基づく。
レベルB:少なくとも妥当な科学的エビデンスがあり、オゾンの臨床的利益が潜在的リスクを上回ることを示唆する。これは、信頼区間が狭い個別のRCT、コホート研究、または症例対照研究に基づく。
レベルC:少なくとも妥当な科学的エビデンスがあり、オゾンが臨床的利益を提供することを示唆するが、利益とリスクのバランスが非常に接近している。これは、明確な批判的評価を伴わない専門家の意見、症例報告、生理学的研究、基礎研究、記述疫学に基づく。
1. レベルAの疾患
a. 脊椎疾患(椎間板ヘルニア、脊椎分離症、椎間板症、腰痛および頸部痛など)
b. 変形性膝関節症
c. 慢性放射線性直腸炎の管理におけるオゾン療法
d. 足底筋膜炎におけるオゾン注入
e. 糖尿病性足潰瘍におけるオゾン療法
人のエビデンスによる適応の分類ですが、
犬でいえば、椎間板ヘルニア、変形性関節症、放射線治療障害などには有効である可能性があります。