腸内細菌に重要な食事、サプリメント、乳酸菌について

腸内細菌(マイクロバイオーム)は免疫機能、消化吸収、脳の健康、メンタルヘルスに深く関わっており、腸内環境を整えることで健康寿命が延びる可能性があります。

結論からいうと、食生活と乳酸菌が極端に不足している場合にはサプリメントの摂取が重要です。

特に乳酸菌は個人の差があり、自分にあった乳酸菌の種類と「量」が大事です。

当院では、癌やアレルギーの治療では、〇兆個の単位の乳酸菌を用いています。

1.腸内細菌に重要な食事
腸内細菌は、**プレバイオティクス(腸内細菌のエサになる食物繊維やオリゴ糖)**を含む食品を好みます。

〇推奨される食品
食物繊維が豊富な食品

全粒穀物(オーツ麦、玄米、全粒小麦)
野菜(ごぼう、(玉ねぎ、にんにく:人間のみ)、キャベツ)
果物(リンゴ、バナナ、ブルーベリー)
発酵食品

ヨーグルト(無糖のもの)
納豆、(キムチ)、ぬか漬け
チーズ(特に熟成タイプ)
ポリフェノール含有食品(腸内細菌を活性化)

緑茶、(カカオ:人間のみ)、ベリー類
オメガ3脂肪酸

サーモン、イワシ、くるみ、亜麻仁油

× 避けるべき食品
加工食品(砂糖、添加物、トランス脂肪酸)
精製炭水化物(白パン、白米、パスタなど)

2.腸内環境を改善するサプリメント
プレバイオティクス 善玉菌の増殖を促進
プロバイオティクス 生きた乳酸菌・ビフィズス菌
ビタミンD 腸内バリア機能を強化
ポリフェノール 抗酸化作用で腸内環境を改善
グルタミン 腸の粘膜を修復、腸漏れ(リーキーガット)の予防

乳酸菌の種類とその効果
腸内環境改善に効果的な乳酸菌は、以下の3つのカテゴリーに分けられます。

乳酸菌の種類
ビフィズス菌(Bifidobacterium)…便秘解消、腸内バリア機能の強化
ラクトバチルス(Lactobacillus)…免疫調整、下痢の改善、アレルギー抑制
エンテロコッカス(Enterococcus)…抗菌作用、病原菌の抑制

3.最近の医学的エビデンス(2024-2025年の最新知見)
Nature誌(2024年発表)
腸内細菌の多様性は、長寿、認知機能維持、免疫力向上に関連があると報告。

Gut Microbiome研究(2025年発表)
特定のLactobacillus reuteriが自閉症、うつ病、睡眠障害の改善に有効との報告。