電気化学療法(ECT)

電気化学療法(ECT)は、電気パルスと抗がん剤を組み合わせたがん治療法です。

電気刺激によって抗がん剤が癌細胞内に取り込まれやすくなるため、治療効果が向上します。

電気化学療法の主な特徴は次のとおりです。
抗がん剤の投与量を少量に抑えることができるため、副作用がを減らすことができる。
がん細胞への局所的な影響が期待でき、周囲の健康な細胞へのダメージを最小限に抑えることができる。
再手術や放射線治療ほど強い局所制御力はありませんが、腫瘍辺縁から正常組織までの余白が不十分な場合に再発率を低減することが可能と考えられている。
電気化学療法は、ヨーロッパでは比較的古くから行われており、米国でも近年導入され始めています。また、動物だけでなく、人でも臨床応用が始まっています。

最近、九州大学の研究で作用メカニズムが明らかになりました。

痛みのない電気刺激によってがん細胞の増殖と転移が抑制される
~電気刺激を用いたがん免疫の活性化による新たながん治療の開発に期待~

がん細胞から生体を守るための免疫機能の活性(がん免疫)は朝と夜で異なっています。
微弱な電気刺激を免疫細胞の一種であるマクロファージに与えることで、がん免疫を活性化できることを発見しました。

より効果的ががん治療が進歩することに期待します。